2016年5月18日水曜日

『山月記』より

印象に残った一節を
「己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交わって切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかった。共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。己の珠に非ざることことを惧れるが故に、敢て刻苦して磨こうともせず、又、己の珠なるべきを半ば信ずるが故に、碌々として瓦に伍することも出来なかった。」

勉強にも通ずる話で、大して学力もないのに、それを人から指摘される、あるいはそれを自ら認めるのが怖く、人から教えを請わず、ただ、自己満足のみに浸っている高校生がいかに多いことか。

そんなことだから、人を介さない、さして効果のないような映像授業に走ってしまうのだろう。

この国はどこへ向かっていくのだろうか・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿