2016年8月30日火曜日

「大学への数学」9月号より

「大学への数学」は今年で60周年だとかいうことで、その記念として、60年前の記事から、「どんな勉強が効果的?」という文章が掲載されている。
数学の不得意の人のための学習方向が記されているのであるが、60年前も今も根本は変わっていないなあと・・・
一部以下に抜粋する。(詳細は是非本誌を買って読んでほしい。この記事だけでも、1,234円の価値がある。)

 定理や公式もはっきり憶えていないのに、数学に対して「苦手だ、不得意だ」といっているのはワガママでしかない。・・・ 数学の暗記は理解された暗記でなければ役立たない。学習効果から云っても、憶えなければならぬことがらは、まず理解したほうが暗記しやすいし、忘れにくい。

 数学は計算の学問である。いくら定理や公式を憶えていようと、それを駆使できる計算力が貧困なかぎり問題の解決はのぞめない。・・・この計算演習では、ぜったいにミスをしないというクセをつけておくこと。それには、一つの式からつぎの式を導いたとき、それが正しいかどうかをていねいに検討し、正しいことを確認しながら進んでいくようにしたらよい。・・・計算を正しくやるためには、字を正確に書くクセもつけておかねばならない。・・・さらに字くばりの整然とした計算をするクセもつけておくこと。・・・

 私などのアドバイスと比較をするのもおこがましいのであるが、私がこれまで、生徒に言ってきたことが、ここの文章に凝縮されている。

 この通りのことを実行すれば、確かに数学はできるようになるでしょう。高々高校数学ぐらい、軽く乗り切って、もっと先の明るい未来へ踏み出してほしい。