2016年4月23日土曜日

ボトルネック(米澤穂信 著)

恋人を転落事故でなくした主人公が、その転落現場である東尋坊を弔いのため訪れる。そこで、自身も転落してしまうが、気づいたら、自宅の近くにいる。ところが、そこにはいるはずのない姉がいた。

金沢を舞台としていて、なじみ深く読めそう。小説だから当然であるが、会話が金沢弁でなく、標準語であることには少し違和感が…

読みやすさ(一気に読める)

感情移入度(中学生、高校生が主な登場人物で、はまれるが、後味は悪いかも・・・)

2016年4月20日水曜日

『塩狩峠』(三浦綾子 著)

まだ、キリスト教に対する偏見が残存していた明治初期に、士族の子として生まれた永野信夫が、実母がキリスト教信者であることに反発をしながら、父親の死、将来の婚約者となるふじ子との出会いなどを通じて、自己を犠牲にして人助けをするまでのクリスチャンになるまでの生涯を描いた作品。
読みやすさ(読みやすい)

感情移入度(少年期の描写は同感できることも多々あり。)

『精霊の守り人』(上橋菜穂子 著)

ヨゴ皇国の第二皇子でありながら、父である帝に刺客を送られるチャグムと女用心棒バルサの冒険の物語。『指輪物語』のような小説、あるいは、RPGが好きな人なら、一気に読めるでしょう。現在(20163月)NHKでドラマ化されています。
読みやすさ(元は児童向けだけあって、読みやすい)

感情移入度(人によって、どっぷりはまれるかも)

2016年4月15日金曜日

新学期が始まって

高校も新学期が始まり1週間経過しようとしている。
学校の各授業も一巡し、今後の学習方針も生徒も把握しつつある。

志向館の方でも、学校の教材を確認しつつ、いかに効果的に(決して効率的にではない)取り組んでいけばよいかを生徒に指導すると同時に、塾としてどうサポートできるかを模索中である。

この時期に毎年言っていることであるが、本来、学校の授業をしっかりきいて、与えられた学校教材をしっかり自分のものにすれば、行けない大学はない。そこに塾の入る余地はないのである。

それを、塾の都合で、例えば、学校以外の英単語の本をわたし、結局どっちつかずになってしまったり、学校の授業を無視するかのように、高額なさして効果のないような映像授業を押し付ける。大体が、そういう塾は学校の教材など、確認もしない。塾の言う通りやっていれば、大丈夫などと「嘘」を平気で吐くのである。

塾の合格実績ほどあてにならないものはないのであって、あれは高校の合格実績であり、本人の努力と家族のサポートがあったらこその合格なのである。塾としてはせいぜい、生徒に学習環境を提供するぐらいであって、それを感謝されるならそれはそれでありがたいことなのである。それをあつかましくも、塾の合格実績などとチラシをうつ厚顔無恥さはどうにかしてほしい。

今年、石川県では大学合格状況は必ずしも芳しくはなかったようである。様々な要素があろうが、先述のような塾が学校の足を引っ張ることはなかったのか、同じ業界内にいるものとして、猛省したいと思う。、

2016年4月13日水曜日

『高校入試』(湊かなえ著)

当代きってのベストセラー作家である湊かなえによるテレビドラマ脚本を小説化したものです。高校入試という題材を登場人物のそれぞれの視点から描くという、湊かなえらしい小説です。高校生にとっては身近な話題であり読みやすいのですが、登場人物が多くて、最初は混乱しそう
文中の会話で「…この辺りじゃ、東大行くよりも一高なんだよ。地元一の進学校、一高に合格すれば万々歳。そのあと、東大行こうがプータローになろうが、関係ないの。…」というくだりは、某田舎県の進学校のことを指しているようでおかしい。それとも、田舎の高校はどこでもこんなものなのか?

また、「学歴自慢するのは、人生のピークがすでに終わってしまっているヤツ。今の人生に満足している人間は、過去の自慢なんてしない」いたって正論。

読みやすさ(読みやすい)

感情移入度(身近な話題だけに、どっぷりはまれるかも)