2012年4月23日月曜日

山本周五郎

最近どっぷりはまっている山本周五郎の小説の一節から

「・・・非行少年少女の指導には規準がない、両親の放任主義のためだとか、躾がきびしすぎたとか、環境のためだとか、社会が悪いからだとか、貧困のためだとか、金に不自由しなかったのがぐれたもとだとかね、・・・これらの条件を全部削除したらどうなると思うかね。・・・そこにはもう人間らしい存在はない。人間はよき指導によってよくなるものでも、悪くなるものでもない、それは一人ひとりの欲望によるのだ、と私は思うんだがね。」

これが、著者の絶筆『おごそかな渇き』の一節で、昭和42年だということに改めて驚いた。

永遠のテーマなんでしょう。

ともすると、人をパターン化して見てしまう自分に反省。

0 件のコメント:

コメントを投稿