2013年10月30日水曜日

塾業界

「厚生労働省は29日、2010年3月に大学を卒業して就職した人のうち、今年3月末までに離職した人の割合は前年同期比2・2ポイント増の31・0%だったと発表した。

 リーマン・ショックの影響を本格的に受けた就職難の世代で、同省は「就職環境が厳しく、志望通りの就職ができなかった人が比較的多かったことが、離職率の増加につながった」と分析している。

 発表によると、就職したのは前年同期より6万人以上少ない36万5500人。うち11万3390人が3年以内に離職した。

 産業別の離職率では、ホテルや飲食店などの「宿泊業、飲食サービス業」が51・0%と高く、学習塾などの「教育、学習支援業」は48・9%、クリーニングや遊園地などの「生活関連サービス業、娯楽業」も45・4%だった。同省は「新人を定着させる体制が弱い産業がある。新人育成をより意識するよう業界に働きかけたい」としている。」

若い人の教育への純粋な情熱に、利潤を追求しなければならない会社組織の学習塾が応えきれていないのでしょうか。
私がこの業界に入ってはや20年余、ずっと課題としてきたことです。教育への情熱を、会社経営と矛盾しないような環境づくりができないものでしょうか。

いや、難しいでしょうね。しかし・・・

2013年10月24日木曜日

数学の参考書

3年生もこの時期になると、さすがに数学のセンターの過去問に意識して取り組むようになり、そこで、単元によっては、あまりの難しさに驚き、基本からやらねばと思うようである。

理想を言えば、前回も触れた学校で今使っている問題集に取り組めばよいのだが、どうしても解説のない問題集はやりにくいらしく、必然的にチャート(もしくはニューアクションもしくはフォーカス)に走る。まあ、それはそれでいいのだが、やり方がまずい。現在のチャートは、2分冊になっていて、両方を持ち歩かず、例題の方だけ持ってきて、一生懸命、例題をするのである。で、わからないとどいうするのかというと、これまた一生懸命解説を写すのである。これじゃあ、勉強にはならない。単なる「書写」である。

理想的な使い方としては、例題ではなく、下のPracticeに取り組み、わからなければ、まずは例題を読んで、解いてみる。それでもわからなければ、解説を見るのである。その際でも、解説を横に置いて「書写」するのではなく、よく読んで、わかったらあとは見ずに自分で計算する。一通りの単元が終わったら、わからなかった問題にもう一度取り組むのである。(ニューアクションならもう一つの練習問題に取り組むのがベターである。)

そんな時間かけれない。って言うかもしれない。けど、考えてほしい、苦手分野を克服するのである。そんな時間をかけずに克服できるはずもない。というか、3年生にとっては、この時期に苦手をほっておいた方が問題なのである。はよ気づけよって感じ。

いずれにしても、いい参考書であることは間違いないわけで、くれぐれも使い方を誤らないように、そして誤った使い方をして、時間を無駄に使わないことである。

それから、各参考書には、レベル別に何種類かあって、身の丈にあった参考書を利用してほしい。どうも、私立の生徒は、背伸びしがちである。しかし、参考書・問題集に限っては、”大は小を兼ねる”ことはなく、”過ぎたるはなお及ばざるが如し”である。

2013年10月21日月曜日

2013年10月18日金曜日

学校の授業の予習

高校3年生はこの時期になると、数学の授業は文理ともに復習に入っている。
で、例年通り、詳しい解説のない、数研出版の問題集を使っている。それを、学校の授業では、生徒に予習で解かせて、黒板に書かせて、(あるいは手書きを生徒分印刷する学校もあるようだが)その後、先生が解説という授業をしているようだ。

そこで、自分が当たった問題を、わからないといって、私まで質問にくる。むろん、わからないながら自分なりの解答をつくって、その上で学校の先生にダメだししてもらったほうが、生徒のためにもいいのではと思うのだが、そこは、お金をいただいて、塾に来ているのだから、頼られれば答えないわけにはいかない。

まあ、それはいいとして、そこで、自分の当たった以外の問題はどうしているのかと聞くと、予習はおろか、問題すら読んでいない生徒が少なくない。で、授業中に一生懸命、板書の解説を写すだけなのである。んーこれじゃ数学苦手なのも無理はない。

だって、「むずかしいだもん」という。だったら、教科書、参考書調べればいいのにと言えば、「時間がない」とのたまう。

英語や国語はわずか10年前とは、ずいぶん教材も変わったし、売れ筋の出版社も変わっているが、それに比較すると、数学はなんだかんだいっても、圧倒的に数研出版が多い。これは、やはりいいものはいいということだろう、

そして、この問題集をしっかり予習して(要は頭を使えということである)、授業に臨めば、他には何もいらない。これができないから、塾や予備校に余計なお金を払うことになるのである。

まあ、映像授業が主体で、質問は大学生のアルバイトが対応しているような、まことに効率のいい塾・予備校は、そんなこと考えないというか、学校の問題集の対応などできるわけなく、ただひたすら、良きにつけ悪しきにつけ、映像授業をただひだすら勧め、受験生の保護者から搾取するのでしょう。

2013年10月11日金曜日

『現役東大生が教える!頭がよくなる七つの習慣』より その1

先日、たまたま寄ったコンビニで見つけたので・・・
それにしても、「東大」という言葉はインパクトがあるのでしょう。これが「金大生」が教える!じゃ売れないでしょうね。

で、その中から、

できる人は「やるための方法」をさがし出し、できない人は「やらないための言い訳」をさがし出すのです。

いやあこれは仕事にも通じる話で、実は常々われらが三木代表にも言われていることなのです。

どうしても、生徒の成績が伸びないとき、ついわれわれは生徒が勉強しないからと言い訳してしまう。じゃあ勉強させるにはどうすればいいのかと考えない。これじゃ塾は成り立たない。

深く反省。

大学入試改革

政府の教育再生実行会議(座長、鎌田薫・早稲田大総長)が、国公立大入試の2次試験から「1点刻みで採点する教科型ペーパー試験」を原則廃止する方向で検討することが分かった。同会議の大学入試改革原案では、1次試験で大学入試センター試験を基にした新テストを創設。結果を点数グループでランク分けして学力水準の目安とする考えだ。2次試験からペーパー試験を廃し、面接など「人物評価」を重視することで、各大学に抜本的な入試改革を強く促す狙いがある。実行する大学には補助金などで財政支援する方針だ。

うーん。かつて、人物重視、多角的な人物評価ということでAO入試がもてはやされたものの、結局大学教育になじめない学生を量産し、最近は国公立、私立ともに、AO入試、推薦入試縮小の方向なのに、また戻すのか・・・

もう少し、じっくり腰をすえた政策ができないのだろうか?
本来、大学入試は入学後その教育に耐えうる人物を選抜するための方法のはずである。それが、これまでの「知識偏重」の入試では選抜できなかったということなのであろうか。

さらに、教育政策というのは、結果は何十年後に現れるもの。「知識偏重」の入試をくぐってきた。今の大人(そして、この教育再生実行会議のメンバーも含むと思われるが)が失敗であったということなのであろうか。自らを否定するのだろうか。

あとで、調べてみると、このメンバーの一人である下村博文文科相は学習塾の出身らしい。その人が言うのなら、そうなのかなあとも思うが・・・

2013年10月9日水曜日

しょうもない話 その13

中学の平面図形の証明では、書きかたにまことに厳しく、
学校の先生によっては、たとえば三角形の合同条件で「三辺がそれぞれ等しい」の「それぞれ」が抜けただけで減点。「対応する辺はそれぞれ等しいので」という表現を必ず入れないといけないとか・・・

で、実際に高校に入って、図形の証明をすると、そこまで厳しく表現にこだわらなくてよくて、そのギャップにがくぜんとする生徒が多いようである。それが、トラウマになっているのか、3年になって数学の記述対策をしていると、そこまで書かなくてもいいのでは?という生徒続出である。

だから図形の証明がきらいな生徒が多いというわけではない。図形の証明が苦手な生徒というのは、まず問題文通りに図形が描けない。そして、結果から一歩前、二歩前を頭で読めない。

そういう生徒には、今、年寄りに人気のナンプレなどいいのでは?

2013年10月7日月曜日

300回

このブログの記事もついに300回。
自分の思い浮かぶことを書き散らして、
たまには放言もあり、削除要請にあったことも・・・

これからも、自分の思うところを、
他人に読ませるというよりは、(大したアクセス数もないようですし)
自分の思索のために、書き残し続けたい。

2013年10月2日水曜日

定期テスト真っ最中のときにふと思うこと

 現在定期テスト中の高校もあり、志向館でも定期テスト対策に忙しい毎日である。

私ぐらいのベテランになると、定期テストで何が重要なのか、何が出題されるかは、およその予想はたつ。(ちょっと、偉そうですね)

で、直前にその問題を解かせ、こちらとしては、万全を期したつもりが、思わぬ点数をとってくることがある。残念というか、親に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

それで、原因をさぐると、一つには、同じような問題がでても、数字や表現が変えられると、気づかない。次に、解けても計算ミスで最後まで解けない。三つ目に他の問題に時間をとられて、その問題を解く暇もなかった。

いずれにしても、練習不足なんだろうけど、
大切なことは、気持ちの持ち方で、「解けるかどうか」ではなく、それを超越して、「最後まで答えを出せるかどうか」という気持ちで練習をすべきなんだろう。

その差が、定期テストで8割以上をとる人と、そうでない人との差であろう。ひいては、それは金沢大学以下か以上かの差にもなるのであろう。