2024年3月9日土曜日

共通テストⅠAについて

遅ればせながら、今年の共通テストの数学ⅠAについて

 第1問〔1〕数と式

無理数の整数部分と小数部分に関する問題で、誘導に従って、無理数の概数を求めさせる。

問題文の言われるままに解けば解ける。

第1問〔2〕図形と計量

太陽光による電柱の影の長さに関する問題。正弦定理でも余弦定理でもなく、

ひたすら、三角比の定義に基づいて、長さを角度で表す。

第2問〔1〕2次関数

台形上の2つの動点と定点による三角形の面積に関する問題。点の位置により場合分けを

して、それぞれ三角形の面積を2次関数で表し、最大値と最小値を求める。

第2問〔2〕データの分析

ヒストグラム、箱ひげ図、散布図を提示して、データを読みとる問題。今回は分散、

標準偏差、相関係数、およびその変換に関する出題はなかった。

第3問 場合の数と確率

文字が書かれているカードの反復試行に関する問題。前の問題を利用しながら解かせる

問題であるが、最後の方は少し複雑。

第4問 整数の性質

n進法に関する問題。n進法を10進法で表したり、同じ表示となる時間を考えさせることに

より、不定方程式を解かせる問題もある。

第5問 図形の性質

星型の図形に関する問題。星型の図形にメネラウスの定理や方べきの定理を適用させたり、

方べきの定理から、ある点が円の内部か外部にあるかを考えさせる。


全般的に問題文が長く、70分で解くにはきついものがある。

考察力を試すため、様々な事象に数学をあてはめていこうというのはいいのであるが、

結局は丁寧な誘導にそって、素直に解かせるだけになっていて、

太郎さんと花子さんを通じて、決められた解き方を強要しているに過ぎず、

穿った見方をすれば、結局は言われたことを素直に実行する能力を試しているだけになって

いないだろうか。

では、現2年生は何を勉強すればよいのか、ともかく基本事項の定着に注力し、その後、マーク演習をする。その際に、じっくり時間をかけて考える訓練を積むこと。ただ、答えを見て、それを写すという作業から脱却して、直すときも計算はしっかり自分でして、最後まで答えを出すということを繰り返すことです。